自由コラム

暖冬にふと思うこと

我が家には猫が2匹いる。名前はモモとマウジー、どちらも白黒の雑種の猫である。私は、子供の頃から猫アレルギーに悩まされ、猫を強請る子供たちの要求を頑固として断ってきた。ところが、小学校に入学したばかりの娘から、「猫以外クリスマスも誕生日のプレゼントもいらない。猫の食事・おトイレの世話を私たちが当番にやるからママお願い!」のグチャグチャな文字の手紙を貰った時には、さすがに悩んだ。家族会議を何度か繰り返し、結果的に子供たちの主張を尊重し、同僚を介して農家から乳離れしたばかりの2匹の子猫を引き取ることとなった。この日を境に、子供たちの生活習慣も変わった。苦手な早起きを克服し、こまめに子猫の世話をするようになった。その甲斐があったのか、子猫たちの方も、名前を呼べば駆けて来るし、家からジャガイモ畑、林、湖の長い散歩コースについて来るようになった。いつの間にか、その子供たちも大学生となり、我が家を離れて生活をしている。残された2匹の猫は、相変わらず元気で食欲旺盛。今日も、暖かい日差しの中、スヤスヤ丸くなっている。

編集委員 内間ゆかり