自由コラム

旅の終わりの出会い

私は今年4月にデュッセルドルフにやってきました。単身生活も8年目に入ります。これで3度目の海外勤務ですが、欧州は全く初めての土地です。そんな中、夏休みに初めて家族が遊びに来ました。久々の再会にうれしくなり、家族の希望であったフランスへ車で遊びに行くことにしました。往復かなりの長距離行程でしたが、各国にまたがる高速道路網が発達した欧州大陸ならではのドライブが楽しい旅でした。とはいえ、運転の疲れも溜まってきた帰り道、カーナビが渋滞を察知し案内してきた迂回路を信じて行くと、快適だった高速道路から降ろされ、フランスからベルギーへの国境越えは起伏の激しい峠の一般道を行くことに。しばらくして高速に戻ったものの、またもや一般道へ降ろされ、見知らぬ田舎町の中を通り抜けてようやくドイツへ。ただ、そんなことが無ければ出会うことのなかったベルギーの田舎町の風景が気になり、帰って記憶を頼りに調べると、そこはTheux(ティユー)という町でした。

編集委員 林 剛史