ご 挨 拶

デュッセルドルフ日本人学校

理事長 寺田 直

Herr Terada original

村田前理事長の後任として本年3月よりデュッセルドルフ日本人学校の理事長を務めることとなりました寺田直と申します。どうぞ宜しくお願い致します。

平素より、在デュッセルドルフ日本国総領事館、デュッセルドルフ日本商工会議所、デュッセルドルフ日本クラブ、ノルトライン・ヴェストファーレン州、デュッセルドルフ市、近隣・地域の皆様から、デュッセルドルフ日本人学校に暖かいご支援・ご配慮を頂いておりますこと、心から感謝申し上げます。

私は2019年3月に当地に赴任し、同年4月よりデュッセルドルフ日本人学校の副理事長として学校運営のお手伝いをして参りました。この1年は本校創立以来、最も大変な年だったと思います。想定外のコロナ禍で、児童・生徒、保護者の皆様、教職員一同まさに試行錯誤でした。皆様の健康と安全を第一にしながらも、教育の質は落とせません。4月に赴任予定の先生方はいつ当地に赴任できるのか全く見通せない中で日本からの対応、一部の児童・生徒は渡独待ちで日本から授業に参加、という極めて異例の状況でした。最初はプリント学習でしたが、徐々にオンライン授業へと移行、学校側にとっても、ご家庭においても初めての経験ということで、大変混乱をしておりました。しかし、気が付けば皆様のご協力のおかげでこの1年間でかなりの進歩がありました。卒業式は学校にいる先生方とご家庭の卒業生がオンラインでつながる形式ですが、決して味気ないものではなくオンラインならではの創意工夫が随所にありました。思い出に残る素晴らしい卒業式を皆さんで創りあげたことにとても感動致しました。

本校は今年4月に創立50周年を迎えました。過去50年の在校生の中には、各界で活躍されている方が多数いらっしゃいます。児童・生徒の皆さんには、本校で学んだことが人生の礎となったと大人になって思える様、有意義な生活を送ってもらいたいと思います。また日本人の殻に閉じこもることなく、ドイツの世界に積極的に溶け込んで異文化・多様性といったことを体で感じて欲しいです。

1990年代には全日校の在籍者が1,000名近くいましたが、本年5月現在の在籍者数は、全日校小学部292名、中学部88名、日本語補習校小学部169名、中学部55名、総計604名です。コロナ前と比べると、全日校生が100名弱減少しております。ポストコロナで海外駐在のあり方などに変化はあるかとは思いますが、是非コロナ前の在籍者数に戻って欲しいものです。デュッセルドルフなら素晴らしい日本人学校がある、だから子供を帯同して駐在したい、と皆様から思われる様、教育の質の向上にお役に立てればと思います。先の見えない困難な状況下で身の引き締まる思いでありますが、59名の教職員で力を合わせてこの難局を乗り超えたいと思います。50年の輝かしい伝統を受け継ぎながら、更なる発展のために努力して参りますので、今後ともご指導、ご支援、ご協力を賜りますようお願いを申し上げます。