デュッセルドルフ日本デー 2022
5月21日、初夏の爽やかな好天にも恵まれ、2019年以来3年ぶりに、日本デー、Japan-Tagを成功裏に開催することが出来ました。事前準備から当日に至るまで、多大なるご尽力を戴きました日本デー実行委員会、NRW州、デュッセルドルフ市、日本総領事館、日本商工会議所、日本人学校、ご参加企業・団体、そしてご参加頂いた多くのボランティアの皆さまに、厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
3年ぶりにも拘わらず60万人の来訪者を集めた今年の日本デーでは、皆さまの熱気と盛り上がりに、当地に根付いた日本文化のパワーを改めて認識致しました。又、パンデミックにより、これまでとは異なる日常を過ごしてきた皆さまが、ここに再び集い、国内外から多くの方をお迎えし、素晴らしいパフォーマンス、イベント、ワークショップを通じて多くの共鳴と感動を呼んだこと、ウィズコロナの新しい一歩を踏み出せたことに、大いに心を動かされました。
夜の花火では、今も欧州で争いが続いている厳しい現実に向き合い、そのテーマである「友情と平和の絆」を噛みしめながら、争いの早期終結と明るく平和な世界と未来を願った方も多かったことと思います。
こういう多難な時代だからこそ、日本クラブは良き市民として、当地で根付いてきた皆さまのご支援を仰ぎつつ、日独友好への貢献に専心して参りたいと思います。引き続きのご指導方、宜しくお願い致します。皆さま、お疲れさまでした。
日本クラブ会長 宮本学
© Düsseldorf Tourismus
折り紙テント
3年ぶりの開催となった折り紙テントでは、「ピカチュウ」「バラ」「動物指人形(ネコ、イヌ、キツネ、ブタ、アライグマ)」「ぴょんぴょんガエル」の4作品をご紹介しました。また、前回(2019年)お客様から「鶴を折ってみたい」というリクエストがあったことを踏まえ、裏メニューとして「鶴」を用意し、12時から17時までの5時間で合計約300名の方に折り紙を体験していただきました。
子供だけでなく、大人からも圧倒的人気を集めた作品は「ピカチュウ」!ピカチュウや動物指人形は、その場で各々顔を描いていただき、どれも個性ある愛らしい作品に仕上がっていました。
また、昨年から準備していたくす玉と、寄付いただいた折り紙作品の販売も行い、なんとくす玉は完売!販売した折紙作品の中で特に、体験用のバラとは違った立体的なバラや、千代紙で折った飾り箱が人気でした。
沢山の方が折り紙に興味を持ってくださったこと、多くの方が笑顔で帰られる姿を見ることができ、大変嬉しく思います。
折り手としてご参加くださいました19名の皆様、折り紙作品を寄付してくださった皆様、会場設営から後片付けまでご協力いただきました皆様、本当にありがとうございました。
文化部ボランティア 福田
着付けテント
恒例のデュッセルドルフ日本デー!19回目の今回は、コロナ禍の為3年ぶりの開催です!晴天のもと、会場は来場者の皆様、スタッフ一同の熱気が溢れていました。
着付けテントは、人気スポットのひとつ。ドイツのみならずヨーロッパ各国から大勢の方が楽しみにして来てくださいます。12時開始でしたが、朝から着付けチケットを求める長蛇の列。日本文化である着物に興味を持って下さる方が大勢いらっしゃることに感激!一段と気合が入ります。
まずは髪のアップからスタート。和の髪飾りを付けてから、着物を選び、そして着付け開始です。着付けボランティアの皆さんは例年より少人数だったにもかかわらず、素晴らしいチームワークで約70人を手際よく着付けます。着付けが済んだお客様は、鏡を見て最高の笑顔でご満悦!その後は、プロのカメラマンによる写真撮影です!目をキラキラさせて好みの扇子や傘を持ち、ポーズを決めていらっしゃいました。
着付けテントの前は、着付けの手順に興味津々の観客であふれかえっていました。改めて、大勢の方が日本の文化、着物に関心を持っていらっしゃることを実感し、感動しました。
これからも、日本デーでの着付け体験などを通して、一人でも多くの方に、日本の文化に欠かせない「着物」の素晴らしさを伝えていきたいと強く思いました。
着付けテントボランティア 永井佐知子こと西川扇夢二
いけばなテント
3年ぶりに開催された日本デー、今回も展示コーナーと体験コーナーを設け、12時のスタートに間に合うよう朝9時前から設営を行いました。体験コーナーには、ロベリニパームにユーストマ、カーネーション、アンスリウムに小菊、ヒペリカム、カンガルーポーにかすみ草などを準備、展示コーナーには、一葉式、古流東洋会、草月流、未生流でクレマチス、アスチルベ、ひまわり、芍薬、アイリス、アンスリウム、カンガルーポー、金魚草などのお花に楓はじめ枝物や葉物で生け込みました。
例年通りオープン前の生け込みからたくさんの方にお越し頂き、いけばなを楽しんで頂けました。今年もまたいけばなに対する質問やどこで習えるのかなど、いけばなに興味を持つ方が多く、またテレビ取材を受けた体験者は、「ここに座りお花をいけていると、気持ちが落ち着く。楽しい。」と日本の花鋏を扱い、バランスよくアンバランスに立体的に試行錯誤の体験をして頂き、いけた後には笑顔で喜んで頂けました。最後になりますが、事前の梱包作業、花材仕入れ、当日の設営、生け込み、後方支援、来場者誘導、片付けなどお手伝い頂いた皆様に心よりお礼申し上げます。
いけばな同好会はなみずき ケスラー優子(未生流)
バザーテント
まずはまだコロナが終息していない中で今年の日本デーボランティアにご協力いただいた皆様に心より感謝申し上げます。また、多くの商品を日本クラブに寄付して下さった皆様にも御礼申し上げます。
バザーテントは今年も変わらず多くの人が開店前からテント前に並び、中には30分前から並ぶ人もいました。やはり一番人気は瀬戸物、続いて扇子・うちわ・和小物が人気です。本当に様々な日本の商品が並ぶため、皆さん初めて見る品に目を輝かせながら真剣に吟味して購入していきます。お手伝いいただいたボランティアの皆様は毎年ご参加いただく方もいますし、初めてお手伝い
下さる方も多いです。商品説明や接客、品出し、片付け等、ボランティアの皆様に助けられて今年も無事にほぼ全ての商品を売り切ることができました。
毎年、多くの皆様がバザーテントを楽しみにして下さっていますので、来年に向けてご家庭で不要となった日本製の品を日本クラブにご寄付いただけますと幸いです。
日本クラブ事務局 小林
TAIKO KIDS
長い間、子供達と心待ちにしていた日本デーの開催。舞台に立った瞬間、心から喜びが溢れてきました。
前回から丸3年、たくさんの状況が変化し、また子供達もずいぶん大きく成長しました。今回は、初登場となるMINIクラス、メイングループのTAIKO KIDS、そして、それをサポートする卒業生組の、LION(雷音)の3グループ合同での大きなセットとなりました。
それぞれが、それぞれの場で精一杯演奏する様子は大変素晴らしいものでした。ウクライナからの子供達も含め、和太鼓で一つのものを作り上げるという、素晴らしい時間を共有できたことは、子供達の長い人生の一つの礎となって欲しいと、心から願わずにはいられませんでした。この舞台を支えてくださった、ご家族、日本クラブなど、たくさんの皆様に心から感謝いたします。
また、次のステップに向かって、皆で頑張っていきたいと思います。ありがとうございました。
TAIKO KIDS 小島
邦楽同好会
邦楽同好会(以下、同好会)は、本年度で30周年を迎えます。
その記念すべき年に、日本デーが3年ぶりに開催され、同好会も参加することとなりました。私自身、初めて日本デーに参加し、あまりの人の多さと当地の方々の日本に対する関心の深さに、驚きました。同好会は、毎週月曜日に、シュミット智子先生のご指導の下、日本人だけでなく、ドイツの方々も一緒にお稽古をしています。年齢や経験年数も様々で、お稽古に、ずっと参加できる方もいらっしゃれば、夕方、仕事帰りに少しの時間だけ参加する方もいらっしゃいます。日本デー参加に向けて、時には笑いながら、時には叱咤激励されながら厳しい練習を続けてきました。箏は、どこにでもある楽器ではないため、身近に感じられない方もいらっしゃると思います。けれども、素敵な音色で、練習できる環境は整っているので、触ったことのない方も始めやすいのではないでしょうか。
先輩たちの素晴らしい歴史を引き継ぎながら、今後も精進を続けてまいります。是非、来年度は、皆様ご一緒に。
邦楽同好会 寺村雅子
さくらコーア&メナーコーア
天気の神様のお恵みで好天だった5月21日(土)の夕刻、我々メナーコーア(6名)とさくらコーア(17名)は、3年振りでJapan-Tagのメイン舞台にハッピ姿で勢揃いした。「デュッセルドルフの友人の皆様今晩は!美しい夕陽は間もなく遥かなるライン河のかなたに沈みますが、我々は<日出ずる国・日本>から来ました。」と挨拶すると、2000名近くの大観衆から拍手が起った。そして我々は先ず、イタリアでのコロナ支援ソングRinascero, rinasceraiをイタリア語で歌った。次いで当地の飲み歌「アルトビールの歌」を観衆と一緒に大合唱した。これで我々と観衆の気持ちはひとつになり、雰囲気は大いに盛り上がった。そして「では次に日本のアニメソングを2曲歌います」とスピーチすると、大きな拍手が湧き起ったのには驚いた。ドイツの観衆はアニメソングが大好きなのだ。「君をのせて」と「紅蓮華」を演奏した。その後、英語のポピュラーソング2曲を歌ってから、さくらコーアは「越天楽」と「松島音頭」を、メナーコーアは「斎太郎節」と「カエル(筑波山麓男声合唱団)」を演奏した。カエルの曲は、衣装付きで身振り手振りのダンスも混ぜて演奏し、大観衆から爆笑と拍手喝采を浴びた。我々演奏者の男女別人数に関連して、「ドイツではかかあ天下の家庭が多いとのことですが、実は日本の方がはるかに多いですよ、今日の舞台はそれを示しています。」と冗談スピーチをした時には、観衆にクスクスと笑われたが、とにかく我々の熱演は観衆を楽しませた様だった。
メナーコーア 武田
フラダンス Hula Moani
心配していた嵐も無事に過ぎ去り、私達Hula Moaniは5月21日の日本デーの大きなステージで踊ることができました。
フラダンスはもちろんハワイの踊りですが、日本では大変な人気なのをご存知の方も多いと思います。自然を愛し自然の中に神や精霊を見る感性は、日本人の持っている精神性と似ている部分が多いのではないかと思っています。フラダンスはその自然やAloha精神とも呼ばれる愛を、ステップや手の動きによって表現しています。フラダンスの振り付けはその歌詞に沿って作られたものなので、踊りを見て歌詞の意味を理解していただけていたらとても嬉しいです。
今回も日本とハワイの結びつきを象徴するような日本のヒット曲「はなみずき」にハワイ語の歌詞を付けてアレンジした「Ka'a Na Ale」を、ドイツの初夏の風に乗せて披露することができました。写真のオレンジ色のレイは、最後に踊った「Ku'u Pua Ilima」の時に付けていたものですが、曲の題名にもあるイリマの花で作ったレイを模ったものです。
たくさんの方に見ていただき、手拍子までいただいて、楽しい舞台となりました。
Hula Moani 吉野みどり
子供テント(紙芝居・エプロンシアター)
前日の嵐が無事におさまり、良いお天気となった今年の日本デー。例年とは変わり市庁舎前の広場に子供テントがありました。
今回もエプロンシアターと紙芝居、3作品を2回の上演で行いました。リハーサルをしている時から興味深げに入って来る方も多く、毎回満員御礼の大盛況でした。
始まる前から真剣な目つきの子供達、それを見守るご両親の優しい眼差し、お話が始まると大人も子供も楽しそうな声をあげたり、エプロンシアターの「おむすびころりん、すっとんとん、、」の歌を一緒に歌ってくれたりと、演じている側と観客側との一体感が感じられ、とても楽しいひと時でした。日本の文化である紙芝居、エプロンシアターを身近で体験していただく事が出来て嬉しかったのと同時に、対面で直接伝えることの大切さも改めて感じた時でもありました。
テントの中は今回もライン幼稚園と恵光幼稚園の子供達の作った鯉のぼりで華やかに飾られました。そのアイディアや色彩の美しさに、多くの方が魅入られていました。ありがとうございました。そしてこの日本デーのために多大なご協力をいただきましたボランティアの皆様、そして事務局の皆様には心より感謝申し上げます。
読み聞かせ会 山本千里
子供テント(お面作り)
子供テントでは、読み聞かせ会による催し物とお面作り体験会の両イベントが企画され、関係者及び多くのボランティアの方々の協力を得て、盛況のうちに終えることが出来ました。
当日は9時半よりテントの内装作業、テント外でのお面作りのテーブル設置に取り掛かりました。3年ぶりの開催ということで、前回までの設置要領の感覚が薄れており、最初のうちは手間取りましたが、徐々に勘を取り戻し、また新たなアイディアも出て作業も波に乗り、リハーサルを十分行えるだけの余裕をもって完了しました。
読み聞かせ会のイベントが予定通り、午後1時より始まり、その終了後に屋外でのお面作りが始まりました。好天にも恵まれたこともあり、テーブルはあっという間に埋まり、子供達が手にクレヨン、色鉛筆をもってお面作りに没頭、色使いは個性にあふれ、すっかりカラフルで笑顔に溢れた空間が出来上がりました。気が付けば終了予定時刻を過ぎ、事前に準備した300個弱のお面も無くなってしまっていました。
多くの子供たちの笑顔に接し、このイベントを開催できた喜びを改めて感じることが出来ました。無事にイベントを終了できたことを関係者及びボランティアの方々に御礼を申し上げ、振り返りの結びとさせて頂きます。
図書部部長 松風和良
思い出の写真テント
私が写真テントを担当するのは今回が初めてでした。今年の写真テントはいつもより小規模でしたが盛況でした。テントの訪問者は緑のスクリーンの前で日本にバーチャル旅行をし、その場で写真を印刷してもらい、お土産として持ち帰ることができました。今回の日本デーを思い出に残すために、友達、家族等が意気込んで写真を撮りに来ていました。
他のハイライトは老若男女とも楽しんだ顔出しパネルでした。夫婦、カップル、兄弟姉妹、友達同士で一緒に写りたい人には、ボランティアが写真を撮りました。ドイツ人、日本人、中国人、そして他の多くの外国人が集まり、写真テントでその日の思い出を捉えたのは素晴らしいことでした。最近では写真で思い出を残すのは簡単ですが、写真を撮ることそのものが自分自身や友達を幸せにするなら、その瞬間はもっと意味のあるものになります。自撮りをする必要がなく、家族、パートナー、友達と一緒に快適に撮影ができて、便利だと感じる方々もいたと思います。
日本クラブ事務局 ラウマイヤー
寄付金贈呈式
5月21日(土)に3年ぶりの開催となった「第19回日本デー/文化・市民交流祭」には約60万の来場者がありました。
日本クラブからはTAIKO KIDS、邦楽同好会、フラダンス、さくらコーア・メナーコーアがメイン舞台に出演、ライン川沿いの日本文化紹介テントではいけばな、折り紙、着付け、写真撮影、マルクトプラッツに場所を移した子供テントではお面作り・読み聞かせと約240名のボランティアの方々にご協力いただきました。皆様の献身的な活動のおかげで幅広い世代の多くの方々に日本文化を体験いただくことができました。ご尽力いただきましたボランティア・各部の皆様に心から厚くお礼申し上げます。今後の日本デーへのご協力を引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
今回の日本デーの寄付金、バザーの収益金は合計€7,392となり、これを ①貧困家庭の子どもに無料で昼食を提供、勉強・宿題の面倒を見る子どもの支援施設(Die Arche Düsseldorf)、
②ホームレスの少女・若い女性に食事、寝床を提供する施設(Notschlafstelle für obdachlose junge Frauen, Sozialdienst Katholischer Frauen Männer Düsseldorf e.V.)、③家庭内、学校、職場で暴力・虐待の被害にあった女性、人身売買の犠牲となった女性の相談・サポート機関(Frauenberatungsstelle Düsseldorf)の3団体に€2,464ずつ寄付いたしました。ご寄付いただいた方々にも改めてお礼申し上げます。
日本クラブ事務総長 立川雅和