ご 挨 拶

デュッセルドルフ日本人学校
 理事長 渡辺 照正

                      日本クラブ提出用                   

本年4月よりデュッセルドルフ日本人学校の理事長を務めさせていただいております渡辺照正です。どうぞ宜しくお願い致します。平素より本校に対しご関係の皆様方より多大なるご支援を賜っております事、心より御礼申し上げます。

私は4月の当地赴任直後より、寺田前理事長から理事長職を引き継ぎました。同一企業内での人事異動によるものですが、通常12年は副理事長として学校運営に関与した後での理事長就任となっているケースが多いと聞いており、突然の理事長就任要請は想定外でした。しかしながら本校の校長先生、事務局長を始めとする教職員の皆様、副理事長、理事、監事、評議員、会員企業の皆様と在デュッセルドルフ日本総領事館、日本クラブ、商工会議所等のご関係の方々に大変心強い励ましを頂き、無事お役目をスタートすることが出来ております。過去2年にわたる新型コロナ渦による行動制限も緩和され、4月の入学式、5月の日本デー参加、6月の運動会等の年間行事も3年ぶりに無事にリアル開催することができ、私自身の当地への赴任のみならず、理事長交代のタイミングとしても大変ラッキーだったのかもしれません。新型コロナや世界の地政学情勢はまだまだ予断を許さない緊張した状況が継続しておりますが、年度後半に向かっても予定されている各種行事が無事に開催されることを切に願っております。

私は以前ロンドンに赴任したこともありますが、その比較においてここデュッセルドルフで本当に実感するのは地域コミュニティーとの距離の近さです。町の規模、歴史、日本人社会の存在感の大きさ等が絡み合った中でのことだと思いますが、当地では文化、教育、スポーツの分野で世界的に活躍した、もしくは現在も活躍中である一流レベルの日本人の先生やスポーツ関係者の方々に身近にお会いでき、また話をお聞きするという機会が多くあると感じています。もちろん当地に進出されている各種団体の皆様、企業の皆様のご尽力の賜物でもありますが、そういった機会を是非本校の児童、生徒と共有させていただき、子供たちの成長の一助にしてあげたいと考えています。

5月現在、本校には全日制410名、補習校225名、合計635名が学びます。昨年度より30名増加しており、ポストコロナで日本企業の海外駐在員派遣数の復調が影響しているものと思われますが、ピーク時に全日制在籍者が1000人近かった頃と比較すると、隔世の感があります。一方で補習校の生徒数はコロナ渦中も含めて漸増しています。今後の世界の趨勢、欧州、ドイツ、引いてはデュッセルドルフにおける日本企業や日本人社会の在り方次第ではありますが、今後の本校の進むべき方向性を真剣に考える時期が近づいているのかもしれません。私としましては、1970年初頭に志ある先達の皆さまがご苦労の末に立ち上げられ、そして多くの先輩方これまで粉骨運営してこられた日本人学校の伝統を受け継ぎ、更に良い方向へ進むために微力ながら努力してまいりたいと思います。ご関係の皆さま方には引き続き、ご指導、ご鞭撻のほど何卒お願い致します。